壁の視覚効果とテクニックの種類を極める!
意外と適当に好みで選んでいる壁紙。しかし実はしっかりおしゃれに見せるコツがあります。
このテクニックを押さえておけば、失敗せずに自分らしい快適空間を簡単に作れるのでご紹介していきます♪
アクセントウォール(主役壁)の魅力と活用法
アクセントウォール(主役壁)とは、壁の1面だけをペンキや壁紙で仕上げて、残りの壁は無地のままにすることをいいます。
そうすることで、部屋のフォーカルポイント(目を引く点)が簡単に作れるてことができるおしゃれテクニックのひとつ。
アクセントウォール(主役壁)の効果・ポイント
- 視覚的な興味や奥行きを与えることができる
- エリアを視覚的に区切ったり、建築的な特徴を強調することができる
- 小さい部屋など大改造や模様替えが難しい場所も印象を変化させられる
トリムボーダーで壁を引き締める技
トリムボーダーとは、壁を水平に仕切る細い板のことで、通常は壁を上下で二分するように張り、その上下で別々の壁紙が貼られるのが一般的。
トリムボーダーの効果・ポイント
- 対照的な色やテクスチャー、パターンを取り入れることで、視覚的な興味や立体感を生み出すことができる
- デザイン性をひきたて、さりげなくもインパクトをプラスできる
- 壁紙とペンキの境目など、異なる壁材間の欠陥や境界を隠すために戦略的に使用することができる
- 子供部屋やプレイエリアにもおすすめで遊び心のある部屋になる
さらに、トリムボーダーは天井の高いお部屋におすすめです。水平方向に視線を集めるため、空間がより広々と開放的に感じ居心地のよい雰囲気を演出してくれます。
ボワセリー(腰壁)でエレガントな空間演出
『ボアセリー』はフランス語の「ポア」が語源で、木を意味するだそうです。
壁の下部にモールディングの入った木製パネルを張り、上部はペイントするか壁紙で仕上げるのが一般的なスタイル。
分ける位置は様々ですが、たいていは黄金比を使って床と天井のちょうど真ん中ではなく、3分の1または3分の2になっていることが多い傾向にあります。
ボワセリー(腰壁)の効果・ポイント
- エレガントさと建築的な面白さを加えることができる
- 人の出入りが多い場所など、壁が傷つくのを防いでくれる
- 天井の高い部屋の視覚的な高さを低くし、居心地のよい雰囲気を作り出す
- 視覚的に壁を仕切り、デザイン性やバランス・プロポーションを生み出す
空間に個性や、保護、視覚的な魅力を簡単にプラスできるのが嬉しいポイント。
フォーマルなダイニングルームや廊下、玄関などに設置するとおしゃれでモダンな雰囲気になるのでおすすめです。
その他の壁の魅せ方テクニックをマスターしよう
ドアでアクセント効果
部屋が奥に行くほど細くなる効果
ドアを目立たせるのか隠すのか
ドアを壁紙の色味と合わせるか合わせないかでも、印象は大きく変わります。
ドアや巾木、廻り縁など、お気に入りのディテールの建材・部材であれば、中央画像のように目立たせたり、反対に右画像のように壁とドアを同色にしたりすることで、すっきりフラットに見せることも可能。
壁の色がもたらす視覚効果を探る
膨張色と収縮色を戦略的に取り入れることで、部屋の広さ・大きさなど、錯覚をうまく利用することができます。それでは詳しく解説していきましょう。
膨張色の効果と部屋を広々と感じさせるコツ
よく部屋を広く見せたいなら「白」といいますよね。これは正解で、やっぱり膨張色の中でも圧倒的に白は部屋が広く感じるカラーです。
明るい色や暖かみのある色などの膨張色は、光をより多く反射し、視覚的に壁を外側に押し出すことで広々として開放的な錯覚を感じさせます。
収縮色が作り出す温かみと親密感の演出法
一方、ダークトーンやクールトーンなどの収縮色は、光を吸収して壁が近く見えるため、空間が狭く感じられるのが特徴。親密感や居心地の良さを演出するなら収縮色はいい仕事をしてくれるはず!
広さに対して家具が少ない場合や、居心地の良い親密な雰囲気の部屋を作りたい場合は、暗い色や寒色系の色を選ぶと、より居心地の良い空間になりますよ♪
壁の色を選ぶ際には、自然光、部屋の機能、個人の好みなどを考慮しましょう!
柄のミックスを成功させるための秘訣
柄物の壁紙、柄のテキスタイル、ラグ、家具など、同じ部屋に複数の柄を取り入れるのはハードルが高いですよね。そこで、どうすれば部屋全体の調和がとれるのかヒントをご紹介していきます。
①壁面柄とファブリック柄の割合とバランスの取り方
壁紙×大面積ファブリック | 壁紙×小面積ファブリック |
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★大きな柄を載せられるところをチェック ・壁 ・ソファ ・布張りの家具 ・ラグ ・カーテン ・ベッドカバー | ★柄を追加できる小さな面をチェック ・クッション ・ランプシェード ・鍋つかみ ・テーブルクロス ・トレイ ・小物類 |
部屋の中で、 柄をのせられる大きな面や、小さな面がどこにあるかまずは確認します。そして、 場所の確認ができたら、次に相性のいい柄を考えましょう。
②柄選びのポイントと失敗しないコツ
有機的な柄 | 幾何学的な柄 | 単色の面 |
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大胆な柄 | 引き締まった柄 | バランスをとるための色のブロックとして使う |
葉、花 トワル・ド・ジュイ 鳥や動物の不規則な柄 西洋更紗 (風景柄) ペイズリー柄 | 幾何学模様 (三角形、 正方形 長方形 ひし形など) ストライプ 格子模様 千鳥格子 | ー |
大胆な柄と引き締める柄を混ぜると、躍動感のある柄ミックスになります。 不規則な自然モチーフの柄と、規則的なシュッとした柄をミックスすることで、互いの魅力を引き出し合って効果的。
ただし、似たような柄ばかり使うとメリハリがなく、コントラストがなくなってしまいます。なので失敗しない方法として、ミックスした柄の中から、バランスがとれた色を意識して使うと、全体がまとまった印象になって◎。
①メインの柄を決める
取り入れたい柄を選んだら、次はどの柄をメインにするかを決めます。 ひとつの柄を主人公(ソロアーティスト)に設定し、他は引き立て役のバックコーラスと考えましょう。
大柄のデザインは広い面 (壁、ソファ カーテンなど、 柄のリピートの全体がちゃんと見える) に収まりがよく、 小さくて細かいデザインは小さな面におすすめ。
②部屋全体の柄の配分を考える
そこまで決まったら、 柄が部屋中にあるかどうかを確認しましょう。 調和のとれた印象をつくるためには、柄のミックスが全体に分散されていることが重要です。そうしないと、意識が1か所に集中してしまいうので要注意!
「主役壁」に柄の壁紙を貼るなら、その向かい側にも柄を合わせましょう。つまり部屋の反対側にカーテン、大きなラグ、ランプシェード、アートなどがくるように。そうするとバランスがよくなりますよ。
③本当にこの柄でいいのか熟考する
心から好きだけれど、目立ちすぎて全体の雰囲気を壊しているアイテムは、ぴったりはまるような「仲間」 や構図が見つかるまでは、辛抱強く寝かせておきましょう。
いちばんしっくりくる柄、スタイルミックスを見つけるには、時間がかかるので、慌てず忍耐強くコーディネートしてみてください。
壁紙の柄ミックスの始め方とアドバイスポイント!
最初は同じ 「色のファミリー」内にある柄を組み合わせて、柄ミックスを練習するのがおすすめです。 それなら統一感があり、全体がまとまります。 異なる柄に同じ色を繰り返すことで、表現が違っても落ち着いた雰囲気になりますよ。
もうひとつの秘訣は、 同じデザイナーのデザインを組み合わせること。 デザイナーもテキスタイルデザイナーも、いろいろな会社にデザインを提供していますが、 同じデザイナーの作品にはなんらかの形で共通する個性があるため、マッチしやすいのでおすすめです。
壁の視覚効果と柄のミックスのまとめ
いかがでしたか?壁のバリエーションや、配色、テクニックなどをご紹介してきました。今まで感覚で「なんかいい感じ」とコーディネートをしてきた方も、これで簡単に素敵なインテリアコーディネートができるはず!
思っていたよりも視覚効果や、科学的でロジカルな合わせ方、ルールが存在しているんですよね。これを恐らく理屈でなく感覚でできちゃう人々をおしゃれな人と感じているんだろうなと思います。
この記事がなにかの参考になれば幸いです♪