カラーコーディネートにセンスは不要!ロジックで簡単にできる
インテリアの配色やコーディネートをする際に、「中々統一感が出ない」「なんかおしゃれな感じにならない」と感じることはありませんか?
その原因はカラーコーディネートの基本ルールを知らないから。実は色の選び方や、合わせ方はセンスではなく、ある程度ロジックで決まっています。
その色合わせの方法さえ知っていれば、インテリアから、洋服のカラーコーディネートまで統一感のあるおしゃれな配色が可能になります。
簡単に統一感を出す方法
- 色相(色味)で合わせて配色
- 濃淡(コントラスト)で配色
- 色調(トーン)で配色
簡単におしゃれに、統一感のある配色を作るためには、知っておくべき概念があります。それが「色相」「明度」「彩度」「トーン」です。
※説明のために表などを自作しておりますので、色ブレをご了承ください。Pantoneや正しいカラーチャートを参照ください。
色相(色み)とは
色相とは赤や青などの様々な色味の違いを「色相」と言います。色の系統グループと思っておいて下さい。赤系のグループ、水色系のグループ、緑系のグループなどです。
そして、画像のようにR(レッド)から順に、YR(イエローレッド)、Y(イエロー)と円形にしたものを、マンセルカラーの色相環といいます。
この色相環を見てわかるように、隣にくる色は近い色み、対極にくる色は最も遠い色みになります。
大抵コーディネートで使われるのは同一色相、類似色相、中差色相で合わせる場合が多く、対極にある補色は結構上級者向けかもしれませんね。
補色はお互いの色を引き立て合う性質があるため、例えばクリスマスやハロウィンなど、印象に強く残る配色が多いため、目立たせたい広告デザインなどで多く使われています。
明度(色の明るさ)と彩度(色の鮮やかさ)
明度と彩度とは色の調子のことです。明度とは色の明るさの度合いことで、薄い色と濃い色で合わせると、明度のカラーコーディネートになります。洋服やインテリアなどでも多く使われ、1番馴染み深いコーディネートだと思います。
彩度とは色の鮮やかさの度合のことで、絵具セットで最初からあるような、色味の中でもっとも鮮やかな色が「彩度が高い」と理解しておけばOK。
ニュートラルカラー(無彩色(黒・白・グレー))は、なんの色彩も持たない色になりますので、比較的合わせやすく、失敗しない色なので洋服などでも誰もが持っているカラーですよね。
色調(トーン)
「トーン」という概念は、一番わかりにくいんですが、色の調子のことです。例えると絵具などで何も混ぜていない色が原色(純色)。その絵具に白を混ぜると「明清色」、黒を混ぜると「暗濁色」です。
漢字の通り、明るく、清い色が「明清色」、暗くて濁っている色が「暗濁色」ですね。つまり、画像で言うと右側がもっとも鮮やかな色、上部に行けば行くほど白が多く混ざっていて、下部へ行けば行くほど黒が混ざっている色になります。
色のイメージ
そして、「色の調子」というからには、色にはイメージというものがあります。色が薄いものは軽そうに感じ、色が濃いと重そうというイメージありませんか?
上の画像でも、大雑把な色のイメージを記載していますが、色にはそれぞれイメージがあり、恋愛と言えば「赤やピンク」、清楚と言えば爽やかな「ブルー」をイメージしちゃうみたいなもの。
なので、ブランドでもブランドカラーなど、イメージの根管となる色が決まっているわけですね。どんな部屋で、どんな風に見られたいか、などでも選ぶカラーは重要になってきます。
トーンの大雑把な色確認の方法
また、買い物中に欲しいアイテムのトーンが揃っているかなんてわからない!というのが、大半だとおもうので、簡単な確認方法として、白黒コピーを想像する方法があります。
「この色とこの色を白黒コピーしたら同じくらいのグレーになるかな?」と想像してみて、同じくらいのグレーになりそうであれば概ねトーンがあっていると言えます。
【結論】カラーコーディネートの極意
- 色相(色味)は3グループまで(赤系、ベージュ系、ネイビー系など)
- 明度(濃淡)は色相が揃っていているなら何色選んでもいい
- 明度(濃淡)はメリハリのあるコーディネートになる
- トーンを合わせると統一感がグッと増す
- トーンは色数を多く使いたい場合に合わせると◎
ファッションなどアイテムが少ない場合は、色相を合わせず濃淡だけでコーディネートしてOKですが、アイテムが増えるとそうはいきません。
よく「3色でまとめましょう」って聞いたことありませんか?これはコートやバッグ、重ね着など、アイテムが増えると、統一感を出すのが難しいために言われていることです。
しかし、カラーチャートや色相、明度、彩度の概念が頭に入っていれば、たくさんの色でも簡単にまとめられるようになるはず!ぜひ、ふんわりでも覚えてみてくださいね♪
インテリアのカラーコーディネート実例を解説
トーンを合わせた補色のコーディネート
原色の反対色「補色の組み合わせ」は、お互いが引き立て合い、パワーがあるため、目がチカチカしがち。しかし、ペールトーンやダークトーンに変えることで補色であっても、しっくりまとめることができます。
上記の画像は赤系の薄いトーンをメインに、補色・反対色であるブルーを、ペールトーンにすることで、違和感なくコーディネートしています。
明度(濃淡)のコントラストでメリハリコーディネート
そしてこちらは、グレーをメインにモノトーン(無彩色)の濃淡を使ったコーディネート。
キッチンやソファーなど面積の大きいポイントはミディアムグレーで、他を薄いグレーと白で統一。そうすることで、アートの黒が際立っていますね。
もちろん他の色相をチョイスして濃淡コーディネートも可能ですが、モノトーンだとよりシャープで、カッコいい印象になります。
ただ注意して欲しいのが、無機質な冷たい印象になり過ぎること。その場合はファーやラグ、ファブリックなどの風合いをプラスすると柔らかい印象になりますよ。
同一色相(色味)を合わせる落ち着いたコーディネート
上記の画像はYR(イエローレッド)の色相をメインに配色されています。木材を多用したお部屋が好みの方は、必然的にYRの色相を1つ選んでいるため、他の色相も使いたいならあと2グループまでです。
今回の画像の場合はYRの色相だけで、シンプルモダンに選んでいる印象です。植物のグリーンはYRの対照色相のになるのでポイントカラーになり、部屋がよりメリハリがある印象になっていますね。
まとめ
いかがでしたか?「色ってセンスじゃなくてロジックじゃん」ということが、わかっていただけたと思います。多分、知らなくても自然と「合う・合わない」の組み合わせが、感覚でわかる人が「センスがいい」と言うんでしょうね!
「なんか、まとまりがないな…」と困ったときは、ぜひこの法則を思い出して利用してみてくださいね♪