【愛知県・明治村】インテリア好きが見るべき建築と内装 ~和モダン編~[重要文化財]

明治村の西園寺公望別邸「坐漁荘」の画像 インテリア雑学

明治の元老、西園寺公望(さいおんじ きんもち)が別邸として静岡に建てた「坐漁荘(ざぎょそう)」。こんなに古風で素敵な佇まいの数寄屋造りですが、実は防犯対策がふんだんに盛り込まれたスゴイ建物なんです!

さらに、「さすが公家出身!」と言いたくなるほど趣味が良く、建築好き、和モダンの内装が好きな方には是非みて欲しい建物なのです!とにかくセンスがよく、現在は愛知県の明治村で見ることができるので、一度は見て欲しい建築のひとつ。

西園寺公望別邸「坐漁荘」とは?

西園寺公望別邸「坐漁荘」外観

まずは簡単に建物の背景に簡単にご説明します。歴史の教科書で「二・二六事件」を聞いたことがありますよね?

「坐漁荘」はこの事件にも関係深い建物。陸軍の青年将校が1483人の兵を率いて決起した事件で、内閣首脳らを殺害し、東京の中枢を4日間にわたって占拠した大事件です。

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坐漁荘のモダンな手洗い場

実はこの時、別動隊が「坐漁荘」で西園寺公望を襲う”西園寺殺害計画”があったそう。そのためなのか、「襲われる」前提の様な、万全の防犯対策で用意周到!

この見た目とは裏腹に構造、材質、脱出経路、連絡網が練り上げて作られている上に、デザインも素晴らしすぎる…!まさに鉄壁の数寄屋造り。

二階の廊下はウグイス張りになっており、足音で侵入者もすぐにわかるため、忍者屋敷のような仕様ですね。

「坐漁荘」の小粋なデザインと鉄壁の防犯

坐漁荘の作り込まれたお風呂

「うわ~!素敵なお風呂!」と思いきや、隠し扉と非常ブザーを完備。窓の優雅な「竹の柵」も、実は鉄芯がしっかり入っているという、命を狙われない人には思いつかない発想ですね。

私の下手な撮影ではうまく撮れませんでしたが、天井は船底天井で風情のある竹を多用しています。

「坐漁荘」は「坐茅漁」が由来で、「座ってゆっくり魚を捕る」という意味が込められているそうで、船底天井や、外塀の舟板塀といった海や船を感じられる作りもおしゃれですね♪

数寄屋造りの素晴らしさが集結!?ため息が出るセンス

坐漁荘の床の間

数寄屋造りの床の間で有名なのは「桂離宮」「修学院離宮」「西本願寺飛雲閣」ですが、この「坐漁荘」の床の間も負けないわびさびを感じる趣。

右奥の小さな窓は茶室などで見られる「下地窓」に、床柱は磨き丸太ですかね?なんのためにあるのかわからないけど、壁下方に穴をあけた「狆潜り」などの意匠も施されていて◎。

左側の床脇、上部の「落掛」は何気なくあえて竹でを作られているのも、竹をふんだんに使用したこの数寄屋造りにピッタリで、上品で本当にセンスがいいですね。

とにかく細部まで雅で趣味がいい!

坐漁荘の欄間

「お金が、わかりやすくかかってるゼ!」という、成金趣味とは全然違いますね。お金のかけどころに品があり過ぎて、さすが公家出身。

この欄間見てくださいよ!ここで竜とか彫てしまわないのが、本当にいい趣味していますよね♡

一見質素でシンプルに見えて、欄間上部の端を竹ではめ込む匠の技術!変に目立ちすぎない透かし彫りに、キレイな木目を見せた嫋やかなデザインが美しい…!竿縁天井と欄間の調和よ…!

建材や、素材、細かな細部にしっかりいいものが使われていて、並々ならぬこだわりが見えるのがアツいですね!

建具のこだわりが激アツ

坐漁荘のおしゃれすぎるふすま紙

とにかく、欄間や建具の細部がいちいち素敵なんです…!材質、素材、デザインまさに、「神は細部に宿る」というか、ため息が出るほどおしゃれでした。

目利きがすごく、とにかく粋です。特に襖や欄間は部屋によってデザインが異なり、襖の紙にもこだわりがたっぷり。

襖紙の画像

襖って水墨画などの絵が描いてあるか、シンプルな線やバイカラーが一般的で、中々おしゃれなものに出会えないと思っていましたが、知らないだけなんだと、しみじみ思いました。

左から和紙にひび割れの様な加工が加えられたデザインの襖紙、中央は杉の皮をはいで和紙に模様を付けた襖紙、右は和紙を雲のような模様にした襖紙。

どこも全く古さを感じず、壁色、欄間、天井板、障子、襖紙、全てが調和していて本当に素敵すぎます!

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西園寺公房は和室だけでなく洋室もセンス抜群!

坐漁荘の洋室インテリア

昔は日光浴は健康に良いと思われていたので、このガラスは紫外線を透過する「並厚ヴァイタガラス」が使用されているそうです。当時は部屋にいながら日光浴ができちゃうという、贅沢なお部屋。

また、西園寺公望さんはフランスに留学されていたため、洋式の生活にも慣れていたそうです。洋風の部屋のセンスも抜群!明治や大正は和洋折衷な建築や内装が多くてうっとりしますね。

ヘリンボーンの床板もガラス戸の格子も、和室とリンクする部分を残しつつ、ファブリックや調度品が華美すぎないので◎。他の部屋とのギャップも感じず、シンプルでいいものが好きって感じがたまりませんね♪

まとめ

坐漁荘の外観と庭

いかがでしたか?私は個人的に古民家にすごく憧れがあり、日本建築とても好きなのでとても感動しました。当時、静岡にあった坐漁荘は駿河湾を見渡せる素晴らしい景色だったそうです。

明治村でもその景色を再現するために、湖や庭を配置し、移築前の雰囲気を作り出しています。本当にできる事なら住みたい!と思う素晴らしい建物です。

また、和風の作りでありながら鉄筋を多用しているので、すごく丈夫。大工さんの手間が通常の30倍かかるらしいですよ…。建築やインテリアが好きな方には、是非おすすめしたい建物なので遊びに行ってみてくださいね。

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